完璧主義の手放し方/愛着障害・アダルトチルドレン・うつ

完璧主義は、「自分をより良くするための高い意識」の見方がありますが、
実際には大きなプレッシャーや不安の原因になり、心理的負担となることが少なくありません。

完璧を求めすぎると、やる気を失ったり、失敗への恐れから行動を制限したりしてしまうこともあります。
今回は、カウンセラーの視点から「完璧主義・思考の手放し方」について解説していきますね。

1.完璧主義の背景を理解する

まず、完璧主義的な思考がどこから来ているのかを見つめ直すことが大切です。
多くの場合、完璧主義は自己評価や他者からの評価に対する不安からくる場合がおおいです。
「もっと良い自分でいなければ」という強い思いが、自分に対する過度な期待を生んでしまうのです。

この背景には、子どもの頃に植え付けられた価値観や、失敗に対する厳しい環境があることもあります。
あなたの完璧主義はいつごろからあったのか、過去をさかのぼってみましょう。
「ちゃんとしなければ○○」「~するべきと〇〇に言われた」などの「〇〇」に当てはまる言葉を幼少期の自分を思い出しながら探してみて下さい。
あなたの完璧主義の元になったことが発見できるかもしれません。

2.「すべてを完璧にする必要はない」と理解する

完璧主義を手放すためには、「すべてを完璧にする必要はない」という考えを取り入れることが大切です。
例えば、仕事や学業、日常生活のあらゆる場面で完璧を求めすぎると、ストレスや疲労が積み重なり、長期的に見るとパフォーマンスが低下してしまうこともあります。
80%の成果でも十分だと考える「80%ルール」を取り入れてみましょう。
「完璧でなくてもいい」と思うことで、プレッシャーが軽減され、行動を起こしやすくなります。

3.自分に価値を再確認する

完璧主義的な思考を持つ人は、結果や成果で自分の価値を測りがちです。
しかし、あなたの価値は結果だけで決まるものではありません。
むしろ、あなたの価値は「努力を重ねる姿勢」や「周りに対する思いやり」といった内面的な要素にもあります。
自分の価値を再確認するために、これまで成し遂げた小さな成果や、他人に対して感謝された経験を書き出してみると、自分への信頼感を高めやすくなります。

4.「失敗」から学ぶ姿勢を持つ

完璧主義の思考を持つ人は、失敗やミスを恐れるあまり、挑戦を避ける傾向があります。
しかし、失敗は成長のための貴重な経験であり、失敗を通じて学ぶことが多くあります。
次に同じミスをしないための対策を考えたり、自分の弱点を理解して改善していくことで、長い目で見れば自己成長に繋がります。
失敗を「マイナス」と捉えるのではなく、学びのチャンスと捉え、柔軟な心で向き合ってみましょう。

5.「できたことリスト」を作る

完璧主義的な人は、つい「足りないこと」や「できなかったこと」に目を向けがちです。
そこで、日々の小さな成功や成し遂げたことを書き出す「できたことリスト」を作成してみてください。
例えば、「今日は朝の準備がスムーズにできた」「いつもより落ち着いて会議に参加できた」など、小さなことからはじめて行きましょう。
リストをつけることで自信がつき、自己肯定感が上がっていきます。
出来たことに注目できるようになり、出来なかったことに目を向ける回数も減っていきます。
できたことリストを続けることで、完璧思考のクセが緩んで生きやすくなっていきます。

※リストを書くのが続きそうもない方は、できたときに「やったー」「できたー」「私ってすごい!」など、言葉にしていきましょう。
あなたの続けられそうな方を選んでくださいね。

6.自分をいたわる時間を設ける

完璧主義を手放すためには、自己ケアも大切です。
完璧主義の人は、自分のことを厳しく律する傾向がありますが、その反面で心や体が疲れ切ってしまうことが多いです。
心身をいたわる時間を積極的に設け、リラックスする方法を見つけることで、柔軟な考え方が身につきやすくなります。
趣味に没頭したり、友人と楽しい時間を過ごしたりすることも良い自己ケアになります。
なにもしたくない場合は、自分に許可をあたえて「なにもしない時間」を作るのも効果的です。

※ポイントとして、「自分に許可を与える」です。
なにもしない時間を作ると罪悪感を感じてしまう方もおおいのです。
・時間をきめる
・邪魔が入らないように携帯電話をoffにする
・家族の邪魔がはいらない場所に移動する
など、あなたのあったやり方を見つけてくださいね。

7.周囲からのサポートを受け入れる

完璧主義は時に「自分だけで頑張らなければならない」という思い込みから生まれることもあります。
周囲からのサポートやアドバイスを受け入れることで、気持ちが軽くなり、他者と協力することで完璧を求めすぎずに進めることも増えていくでしょう。
周囲にサポートを求めることで、自分の限界を知り、無理のない範囲での行動が可能になります。

完璧主義思考を手放すことは簡単ではありませんが、少しずつ心の持ち方や行動を変えていくことで、完璧を求めすぎない柔軟な考え方が身についてきます。
自己批判を和らげ、自分をいたわりながら進んでいくことが大切です。
完璧ではなく「今の自分で十分だ」と感じられるようになると、心が軽くなり、より自由に生きることができるでしょう。


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