他人軸から抜け出す方法／愛着障害・うつ・AC

今回は、他人軸から抜け出す方法をお伝えしますが、
その前に！！
他人軸になりやすい心の働きや原因なども合わせて知っておいてくださいね。

他人軸とは、自分の考えや感情ではなく、他人の期待や評価を基準にして行動することを指します。
自分の気持ちよりも、他人の意見に左右されがちな「他人軸」で生きてしまう、、、。
その背景にはどんな心の仕組みがあるのでしょうか？

他人軸とは？

他人軸で生きるとは、他人の目や評価を基準にして、自分の行動や意思決定を行うことです。
たとえば、次のようなケースが挙げられます。

他人にどう思われるかが気になり、断りたいことでも「NO」と言えない。
自分が何を感じ、何を望んでいるかよりも、周囲の期待に応えることを優先してしまう。
自分の意見を持っていても、他人の考えに合わせてしまう。

このような状態が続くと、他人の気持ちを優先してしまうので、自分の本心がわからなくなっていきます。
そして少しづつ、あなたの人生が他人軸中心の人生になっていきます。
本当の自分の心を押さえつけている状態なので、とても苦しくなってきます。
この苦しさが、人生の生きづらさにつながっている方がとても多いですね。

では、なぜ人は他人軸で生きてしまうのでしょうか？

他人軸が育ちやすい心の仕組み

主な原因

幼少期の経験と親の影響
幼少期の環境は、他人軸の形成に大きく影響を与えます。
たとえば、
親が子どもに対して「いい子でいなさい」や「他の人に迷惑をかけてはいけない」と繰り返し言い聞かせるとします。
子どもは親の期待に応えようとするあまり、自分の本音を押し殺してしまいます。

親が過度に期待やコントロールをする家庭では、子どもは「自分の意見や感情よりも、他人の期待を優先しなければならない」と感じやすくなります。
これが、成長と共に他人の評価を気にする「他人軸」を育む原因となります。

自己肯定感の低さ
自己肯定感が低いと、自分に自信が持てず、他人からの評価を必要以上に気にしてしまいます。
「自分の意見や判断ではなく、他人に認められることでしか自分の価値を感じられない」という心理が強まると、自分の軸を見失いやすくなります。

また、自己肯定感が低いと、自分で物事を決めることが怖くなり、他人の判断に頼りがちです。
結果として、「他人がどう思うか」が自分の行動基準になり、自分の意志を後回しにしてしまうのです。

過剰な協調性と恐れ
日本の社会では、協調性や周囲との調和が重視されます。
これはとても大切な価値観ですが、過剰に他人との調和を求めると、自分の意見を言いにくくなり、他人に合わせてしまうことが増えます。

また、人間関係の中で「嫌われたくない」「孤立したくない」という恐れが強いと、自然と他人に合わせようとする傾向が出てきます。
特に、人間関係が複雑な環境では、この恐れが他人軸を強化する要因となります。

自分軸を取り戻すためのヒント

では、他人軸に振り回されずに、自分軸を持つためにはどうしたらよいのでしょうか？
いくつかのヒントをご紹介します。

自分軸を持つための４つの方法

自分の気持ちに気づく練習をする
まずは、自分の感情や欲求に気づく練習をしましょう。
日々の生活の中で、自分が「本当はどう感じているのか？」と自問自答することが大切です。

小さなことから始めて、食べたいもの、行きたい場所、誰と一緒にいたいかなど。
自分の選択を意識的に考える時間を作りましょう。

他人の意見を尊重しつつ、自分の意見も大切にする
他人軸を持っている人は、つい他人の意見を優先しがち。
他人の考えを尊重しつつ、自分の意見を大切にするバランスが重要です。

たとえば、
他人の意見を聞いた後に、「わたし自身はどう思うか？」と一度立ち止まって考えてみましょう。

「NO」と言う勇気を持つ
他人の期待に応えることに疲れてしまうとき、自分のために「NO」と言うことが必要です。
最初は難しいかもしれませんが、少しずつ練習していくことで、他人の期待に振り回されずに、自分の意志を尊重する感覚が身につきます。

小さなことからでも、自分の意見や欲求を優先することを許可してあげましょう。

自己肯定感を育む
自己肯定感を高めることで、他人軸に頼らず、自分を大切にすることができます。
自分にとっての小さな成功体験や、自分を褒める習慣を持つことが有効です。

日記やメモを使って、毎日自分の努力やポジティブな面を記録し、自分自身に「よくやった」とか「わたしって凄い！」などと言ってあげましょう。